ケアマネの仕事の範囲「出来ること」「出来ないこと」を知って上手く付き合おう!




過去にも、ケアマネジャー(以降ケアマネ)をテーマに記事を書いているのですが、改めて読み返すと内容がお粗末すぎて久々に変な汗をかいてしまいました。

我が家を担当するケアマネに対してのモヤモヤが反映しすぎて、ただの愚痴なのですからお恥ずかしい限りです。

読むに堪えない内容でしたので、2記事を削除しちゃいました(-_-;)

今回は、仮に僕がケアマネ側だったら、どう利用者と向き合っていくことが望ましいのかを念頭にケアマネとの付き合い方を考えたいと思います。

 

僕がケアマネに対して抱いていた不信感

「なぜ、こんな制度があるのに教えてくれなかったの?」

こう言ったあとの祭り的なことは、ケアマネと利用者のあいだではよくあるトラブルのようです。

つい最近まで、僕もケアマネに対して根に持っていたこともこの類です。

それは、ストーマ装具の給付制度のことを知らずに長年実費購入していたことでした。

ケアマネには、母が人工肛門だということや、ストーマ装具を付けていることも伝えているので知っているはずです。

なのに、給付制度のことを、なぜ教えてくれなかったのかという思いがあります。

 

身体障害者手帳についてもしかりです。

在宅医を代える必要に迫られて、現在お世話になる病院が運営する診療所に、母を受け入れてもらえないか相談に行ったときのことが忘れられません。

その場で、4級が最低2級になると助言され、申請すると1級になったのですから衝撃すぎます。

当時、医療費は2割負担でした。

これまで高額な医療費や薬代を支払い続けていただけに、恨み言の一つも言いたくもなります。

 

業務範囲が分かりづらいからこそケアマネは説明責任がある

実は、これらの不満について介護離職後に直接ケアマネに尋ねたことがあります。

最初に詫びられたうえで、

「介護保険サービス以外のことは、専門外で勉強不足でした」

と弁解されていましたが、もちろん納得していません。

しかし、僕自身いろいろ調べて理解を深めていくうち、僕の逆恨みだったということに気づかされました。

ケアマネの言う通り、福祉に関する公的支援制度は専門外で、介護保険制度以外のことは単に親切でケアマネが教えてくれているものだそうです。

僕のように介護に携わることは、何でもケアマネの仕事だと思っている人はおそらくたくさんおられると思います。

 

利用者にケアマネの仕事の範囲を伝えないことも原因

仕事の範囲を、曖昧にしておく方が都合が良いの!?

そういうケアマネに限って、場当たり的に自分の都合を利用者に押し付けるのだと思います。

なんて、ゲスい考えをしてしまうのは僕だけでしょうか(笑)

利用者側からすると、ケアマネが「出来ること・出来ないこと」を説明してくれないといつまで経っても理解できません。

ケアマネの業務範囲が曖昧で分かりにくいからこそ、なおさら役割と仕事内容を利用者に伝えなければならないと思うのですが、それが出来ていないから後々揉めるのです。

こうして考えると、業務範囲をしっかり利用者に伝えられるケアマネは、利用者の立場で考えられる能力の高い人だと思って良いでしょう。

 

ケアマネの主な業務内容

ケアマネの仕事内容は、ケアプラン(介護サービス計画)を作り、自治体や医療機関、介護事業所と調整して、介護保険を利用するための手続きをすることです。

目的は、大きく2つあります。

1つは、利用者がより自立した生活が送れるように。

2つ目は、ご家族の手間を取り除いて少しでも生活しやすくすることです。

 

そのためにやらなければならないことは

  1. 利用者の観察(モニタリング)
  2. 評価~再アセスメント
  3. ケアプランの作成(サービスの計画)
  4. サービスの調整
  5. 給付管理業務
  6. サービス担当者会議の実施
  7. 介護相談 など

 

利用者がサービスに満足しているか、ケアプランが適切だったのかを評価する。

問題や利用者のニーズに変化があった場合などは、再アセスメントをしてケアプランの見直しを行う。

これらを、繰り返し行なえているかどうかに尽きると思います。

ケアマネの仕事内容については、こちらの記事に書いていますので合わせて読んでもらえば幸いです。

 

ケアマネが業務外で行っていること

ネットで調べてみると、世のケアマネは業務外の仕事を想像以上にたくさんしていることに驚かされます。

業務外の仕事内容は、実際に「やる・やらない」は別として、利用者には伝えた方がいいですし、利用者も無用なトラブルを招かないように知っておくべきことです。

 

例えば、

  1. 救急車の同乗
  2. 通院時の付き添いや病院の入院手続きなど
  3. 薬の管理
  4. 認知症高齢者の捜索
  5. 公共機関・金融機関への手続きの代行
  6. 公共料金の支払い
  7. オムツの給付申請など諸々の申請
  8. 郵便物の確認、仕分け
  9. 消費者トラブルに巻き込まれた場合のクーリングオフについて
  10. 生活保護ケースワーカーから住居探しを頼まれた場合の住宅・賃貸のお世話

等々。

その他にも「そんなことまで!?」と思うようなことまで書き出せばきりがありません。

実際にされている方がおられると思うと、仕事の大変さがうかがえます。

僕も、おむつの給付申請など、介護に携わる制度の申請手続き全般はケアマネの仕事だと思っていたのですが、実際には介護保険の申請や更新だけでその他のことは業務外です。

 

抱え込むしかないケアマネの実情も知っておくべき

月に1度、モニタリング以外に会うことがない我が家からすれば、過酷な現場で頑張っておられるケアマネがいることに頼もしい思いもありますが、これが本当ならさすがに身が持ちません。

しかも、業務外だけにおそらく無報酬なのでしょう。

本来、家族がしなければならない役割をケアマネが行っているのは、、高齢者の一人暮らしや老老介護など頼れる人がいないという切実な理由もあるようです。

加えて、認知症高齢者の増加が大きく影響していると言われています。

介護サービスではフォローできない部分や、それぞれのご家族が抱える事情のしわ寄せが、ケアマネにのしかかって最後の砦のようになってしまっています。

 

おわりに/ケアマネはビジネスだと割り切った方が上手くいく!

頑張るケアマネの辛い立ち位置を考えると複雑な思いもありますが、ケアマネの能力が利用者の生活の質に直結するだけに私たち利用者も必死です。

ケアマネと相性が合わずに、提供される介護サービスにも疑問があるなら、違うケアマネを探して交代も考えるべきだと思います。

しかし、僕の場合は、どうやら「ケアマネは利用者に寄り添ってくれる職業」だという妄想を強く抱いていたようです。

どんな職業であれ、大方の事はお金という対価で人は動いているのだと、頭では理解していたのですが、僕はケアマネという職業に過度に期待していたように思います。

ケアマネも人です。

頑張りすぎる人もいるでしょうし、そうでない人も当然います。

ケアマネの業務範囲さえ適正に行われていれば、多少の不満はつきものだと織り込み済みにしておいた方が良い関係が築けるかもしれません。

 

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ABOUT US
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シンイチ
20年間、犬馬車のように結構まじめに働いてきた40代の元リーマン。 長らく会社勤めと在宅介護で消耗しきって、あえなく2年前に介護離職してしまいました。 介護は、それぞれの御家族にそれぞれの事情があります。 現代の社会問題に、このプログを通じて1人でもお役に立てれば嬉しいです。 長年、在宅介護をしている僕だからこそ、あなたに伝えたいメッセージがあります。