もし、ストーマ装具の購入店の対応が悪ければどうなるのか?
僕は、5年前に長年購入していたお店を替えているのですが、残念ながら販売店には良し悪しがあります。
ストーマ用品は、医療用とまではいかなくてもかなり専門性の高い商品です。
当然、対応が悪ければ購入者は必要な情報を得られず不利益を被ってしまうでしょう。
今回は、その時の不都合や販売店の選び方、変更方法を紹介いたしますので参考にしてみてください。
目次
以前の販売店の不都合
母が、人工肛門になって9年後にストーマ装具の給付制度が始まっています。
しかし、我が家はそのことを知り得ることができませんでした。
母は、水様便でパウチが剥がれやすい問題を抱えていたため、ほぼ引きこもり状態だったこともあります。
それにネットもできないので、いわゆる情報弱者です。
ボンクラ息子は、会社で手一杯で力になってやれず。
給付制度なんて、知る由も無かったです。
不信なのは、装具の販売店。
当然、販売店は給付制度のことを知っていたはずです。
装具を注文するたび費用を振り込んでいるのに、おかしいと思えば教えてくれても良さそうなものですが・・・
ストーマ装具は、大腸の手術をした病院から紹介されて長らく利用されている人も多いかと思います。
我が家も、以前の販売店は21年前に大腸がんの手術をした医大からの紹介でしたので、僕は3年ですが母親からだと16年の付き合いです。
それにしても、長年ひいきにしているのに不親切が過ぎます。
受注したものをただ発送するだけの通販のようなお店
さらに不都合だったのは、便漏れトラブルで新たに合うパウチを探さなければならなくなったとき。
この販売店では、相談しても試供品の対応をしてくれませんでした。
仕方なく、1箱10枚入りのものを購入して試していたのですが、合わないと残り9枚がムダになることも。
それでも、漏れトラブルに陥るとおちおち生活ができなくなるので、次々と新しいものを購入して試すほか手立てがなかったです。
1箱約1万円するシロモノなのに、本当に殺生すぎます(゚Д゚;)
使えない、悪意さえ感じる販売店でした。
今、ネット検索すると、大阪にあるこの販売店は従業員400名以上の会社だと知って驚かされます。
どのような販売店良いか?販売店の選び方
「看護師に相談してもらえば、試供品を提供させていただきますので装具の困りごとは何でも言ってください。」
この一言が、販売店を替えるきっかけです。
かかりつけ医を替える転機があって、現在お世話になる病院に入院中での出来事。
しかしながら、販売店の方が病室まで営業に来られたのには少し驚きました。
ただ、ストーマケアは悩みの種。
即、販売店を乗り換えたのは言うまでもありません。
退院後は電話のやり取りが主になりましたが、このお店はストーマの知識を持った専門の担当の人がいてフォローしてくれています。
以前、メーカーがパウチのモデルチェンジを行い、扱いづらく感じたときも仲介してくれましたし、何かあったとき話が早いです。
それに、病院のストーマ外来の要望に応える形で営業しているようなので、病院と連携している点で相談しやすく安心できます。
このように販売店を探すときは、試供品の対応してくれるところ、こまめなフォローを期待できるところを念頭に探してみると良いでしょう。
販売店が近いメリットは?
今の販売店は、車で20分くらいの近場です。
- 装具の相談やトラブルがあったとき、直接話した方が情報を得やすい。
- 自宅まで配達してくれる。入院中は病院に直接納品も可能。
これまで2度、装具の不具合でパウチを箱ごと新品のものに交換してもらったことがあります。
理由は、商品の不良。
シールと肌の間から便漏れしたのではなく、本体の袋とシールの間から便が漏れていたので明らかに不良品です。
それが1箱に2枚出てきたので、販売店に連絡。
メーカー担当者(ホリスター)から電話があり、状況説明とそのとき撮っておいた写真を送付しています。
このときも、販売店はしっかり中に入って仲介してくれました。
立ち寄りやすい近場だと、不具合があったとき直接話すことで問い合わせもしやすくなると思います。
販売店を変更する方法
まず、給付制度を利用してストーマ装具を購入するまでの手順を知っておく必要があるのでおさらいしておきます。
ストーマ装具の給付申請の手順
①見積書の請求
ストーマ装具の販売業者に見積書を依頼する。
②給付の申請
市区町村の窓口にある日常生活用具給付申請書に、必要事項を記入して下記の必要なものと一緒に申請窓口へ提出する。
- 身体障害者手帳(療育手帳・精神障害者保健福祉手帳)
- ①の見積書
- 日常生活用具給付申請書
- マイナンバーカード
- 印鑑
③通知書と給付券の交付
約1か月程度で「日常生活用具給付決定通知書」と「日常生活用具給付券」が届きます。
④ 給付券を渡しストーマ装具を依頼
見積りをとった販売業者に、給付券を渡しストーマ装具を依頼する
通常、ストーマ用品は現金支給ではなく給付券が支給され、この券と引き換えに購入することになります。
なので、給付券の付与額から装具を購入して消化する仕組みです。
僕が購入している販売店も、納品書に付与額から購入額が引かれた残額の明細が記載されており確認できるようになっています。
定期的に更新手続が必要
ストーマ装具の給付制度は、自動更新ではなく定期的に上記の申請手続きをして更新しなければなりません。
自治体によって違いがあるかもしれませんが、僕の住んでいるところは半年分で51.600円が付与され、年に2回更新手続きをしています。
申請が受理されたかどうかは、役所から「日常生活用具給付決定通知書」が送られてくるのでそれで確認できます。
販売店の変更するには
上記の申請手順の①と④を変更すれば、販売店を替えることができます。
申請時に、変更したい販売店で見積書を取り寄せて給付券をその販売店に渡すだけです。
注意点は、更新手続きのタイミングで変更すること。
それと間違って購入しないように、使用しているストーマ用品の製造メーカー名・商品番号・商品名・サイズといった情報は必ず控えておきましょう。
不明点があれば、市区町村の福祉課に問い合わせれば教えてくれると思います。
おわりに
今回は、ストーマ装具の販売店の選び方と変更方法をご紹介しましたがいかがでしたか?
ストーマ装具は、スマホと同じでどこで購入しても商品は同じです。
もし、便モレの心配がなく、パウチの管理が安定していて、こまめなフォローも必要なければネットで購入するのもアリだと思います。
ネットでも、上記の申請手順で給付制度が利用でき購入毎にポイントを付けてくれるところもあるみたいです。
最後に、ストーマ装具は、障害者が使い、専門性があり、それなりに高額な商品です。
販売店は、しっかり吟味して選びましょう!