公道がますます危険になっていく!?信号機のない横断歩道の不停止検挙から学ぶ




昨年、全国で14.5万人のドライバーが歩行者妨害で検挙されたそうです。

道路交通法では、信号機のない横断歩道を渡ろうとする歩行者がいる場合、車は一時停止することが義務付けられていますが、9割近い車が一時停止していない、実態がJAF(日本自動車連盟)調査で明らかになりました。

ドライバーは、上記の状況だと一時停止をしなければなりません。

英国やドイツでは、しっかり守られているこのルールも、なぜ「おもてなしの国日本」で、交通弱者の歩行者を思いやれない風潮になってしまったのでしょうか。

 

交通ルールが軽んじてられている実態が明らかに

JAFが、今年8月から9月にかけ全国の都道府県で2か所ずつ合せて94か所で調査した結果、信号機のない横断歩道を歩行者が渡ろうとした時に、一時停止をした車は、全国平均で8.6%しかありませんでした。

トップの長野県でさえ、半分ちょっとの58.6%、次いで静岡県の39.1%が続きます。

一時停止をしたクルマの割合が20%以上だったのは、上記2県を含め、石川県、愛知県、鳥取県、島根県のたった6県だけにとどまりました。

最下位は、栃木県の0.9%。

ほぼ止まっていません。

近畿でも大阪4.0%、兵庫県11.1%、和歌山が1.4%でかなり低いです。

奈良でも11.8%で全国平均よりは高いものの、やはり9割近くの人が交通ルールを守られていない状況です。

これでは、横断歩道を渡ろうとする人、渡っている人は常に事故を覚悟しないといけないということになります。

実際に、奈良県警によると、今年初頭から9月末までに県内で歩行者が横断歩道を渡っている際に起きた車との事故は96件、そのうち3件は死亡事故でした

 

僕自身も9割のうちの1

僕も、人のことは言えません。

歩行者がいればちょっとスピードは落としますが、そのままスーッと行くことの方が多かったです。

渡りはじめている人がいればもちろん止まりますが、そうでなければ、ほとんど行き過ぎています。

バックミラーを見て、後続車が来ていなければ、僕が行き過ぎたあと、ゆっくり渡れるであろうと思ったりもします。

後続車がいれば、止まれば後ろから追突されるかもしれないと思うので、横断するのかどうか動向を注意しながらスピードを落として通り過ぎてしまうことがほとんどです。

いずれにせよ、歩行者を横目に通り過ぎていることに違いありません。

 

いざ、歩行者側の人間になると

介護離職後は、車をほとんど乗らない生活になりました。

代わりに、毎日の運動不足を解消するために、夜にウォーキングしています。

買い物も、車は使わずに歩いて行くようになって、今まで気づかなかった風景が見えるようになりました。

スーパーや郵便局の前の横断歩道を、いつまでたっても渡れないおばあちゃんだとかよく見かけます。

止まってくれるのは、バスと大型トラックくらいです。

大型トラックの運転手は、優しい方が多いですね。

その反面、大半の普通車は当たり前のようにスーッと通過していくものだから、特に高齢者は渡るタイミングが計れないのでしょう。

止まる気配さえないのですから、車が途切れるのを待つしかありません。

ひどい状況ですが、僕も歩行者側の人間になってはじめて分かることです。

 

取り締まりのやり方に異議あり

ちなみに「横断歩行者等妨害等」は、道路交通法違反の疑いで青切符を切られます。

違反点数は2点で、反則金9000円です。

今年、警察が横断歩道での取り締まりを強化したということで、検挙件数が増えたのではないかと言われています。

個人的には、「隠れてネズミ捕りなんてくだらないことするなー」とモノ申したい気分です。

警察官の中にも、

「なぜ、隠れて取り締まりをしなければならないのか?」

「隠れたら違反は減るの?」

とバカらしく思っておられる方もいると思います。

万が一その現場で事故が起きたら、警官は隠れて事故の瞬間を見ていたことになります。

隠れずに、普通に取り締まってさえいれば、未然に防げたかも分かりません。

事故を防ぐためではなく、あくまでも捕まえることが目的だとすると、本末転倒だと言わざるを得ません。

それに、隠れて見張られるって感じが、全く信用されていない不信の烙印を押されているようで嫌ですよね。

風紀が乱れている学校で上から押さえつけられて、どんどん校則が厳しくされてアホになっていくような感じがして不愉快です。

そんなことをされなくても、一度注意されたらちゃんとヤルと言いたくもなります。

する側もされる側も恥ずべき行為で、暗に民度が低いと公に言っているようなものです。

しかし、最近何かと物騒な事件も多く、気づけば結構モラルの低い日本社会になってしまった今の惨状では致し方ないのでしょうか。

 

「あおり運転」や「高齢者の逆走車」に出会ってしまったら。想定しておくべきこと

アンガーマネージメント=怒りたいなら6秒間我慢してください。そうすれば「あおり運転」も少なくなるかもしれません。

特に、運転中は興奮状態になってしまい、怒りをコントロールできない人が増えてきているのだと思います。

逆に被害に合いそうになった時、どうすれば良いか?

窓ガラスを開けたり、車から出てはいけないとも言われています。

また、高齢者ドライバーが逆走して、高速道路の出入り口付近で立ち往生していたらどうすればいいの?

高速道路から降りてきて、そんなところに出くわしてしまったら後続車に追突されるかもしれない恐怖でパニックになりますよね。

多重事故につながる可能性もあります。

自分は、大丈夫だなんて言いきれない時代になっています。

最近、毎日のようにニュースで取り上げられている「あおり運転」や「高齢者ドライバーの事故」はすでに社会問題になっているのですから。

 

トラブルに巻き込まれないように対処法を調べおいて身を守ろう/まとめ

何の準備もせずに、あの100問ある二択の免許試験をやれば、ほとんどのドライバーが90点取れずに落ちるのではないでしょうか。

結構、意地悪なひっかけ問題があったりして、ポロポロ取りこぼすのがオチです。

しかし、免許を取得して何十年も経っていれば、交通規則を忘れてしまっていること自体は普通のことだと思います。

人のいる横断歩道の不停止についても、キップを切られてはじめて交通違反だと気づいた方もおられるのではないでしょうか。

それに、僕のように知っていても、なんとなくグレーゾーンだという間違った認識を持っている人も多いと思います。

現在の公道は、危険がいっぱいです。

いつどこで誰が、トラブルに巻き込まれるか分かりません。

降りかかる火の粉を払いのけるには、正しい知識を身に付けると同時に交通ルールを守り、思いやりのある運転を心がけるに尽きると思います。

 

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ABOUT US
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シンイチ
20年間、犬馬車のように結構まじめに働いてきた40代の元リーマン。 長らく会社勤めと在宅介護で消耗しきって、あえなく2年前に介護離職してしまいました。 介護は、それぞれの御家族にそれぞれの事情があります。 現代の社会問題に、このプログを通じて1人でもお役に立てれば嬉しいです。 長年、在宅介護をしている僕だからこそ、あなたに伝えたいメッセージがあります。