僕は、5年前にストーマ装具を購入していたお店を替えています。
以前の販売店は、商品の質問や相談をしても電話受付は知識がなくただ注文を受けるだけ。
営業もいたようですが、いつも出払っているようで対応してくれなかったです。
いわゆる、受注したものをただ発送するだけの通販のような代理店でした。
今回は、このような経験から販売店の選び方と変更方法を紹介いたしますので参考にしてみてください。
目次
以前の販売店の不都合
病院には、それぞれ故意にしているストーマ装具の出入り業者があるので、病院から紹介された販売店を長らく利用されている人も多いのではないでしょうか?
母も、以前の販売店は21年前に大腸がんの手術をした医大からの紹介でしたので、僕は3年ですが母親からだと16年の付き合いです。
そのあいだに、ストーマ装具の給付制度が始まっていたのですが、気づかずに注文するたび費用を振り込んでいます。
長年ひいきにしているのに、おかしいと思えば教えてくれても良さそうなものですが・・・
不都合だったのは、便モレを起こしやすくなって新たに合うパウチを探さなければならなくなったとき。
この販売店では、試供品の対応をしてくれませんでした。
仕方なく、1箱10枚入りのものを購入して試していたのですが、合わないと残り9枚がムダになることも。
それでも、便モレが酷くなるとおちおち生活ができない待ったなしの状況になるので、次々と新しいものを購入して試すほか手立てがなかったです。
1箱約1万円するシロモノなのに、本当に殺生すぎます(゚Д゚;)
使えない、悪意さえ感じる販売店でした。
まず、試供品対応する販売店を探そう
当時、かかりつけ医を替える転機があって、現在お世話になる病院に腸閉塞か何かで入院中のこと。
「この病院のストーマ外来に相談してもらえば、試供品をフォローするんで装具の困りごとは何でも言ってください。」
この病院に出入りしている販売店の営業の方が病室に来られたのですが、この一言が販売店を替えるきっかけです。
その後、電話受付の方とのやり取りが主になったので、この営業マンと話したのは後にも先にもこの一度だけでしたが、受付の方も装具の知識を持っておられるので頼りになります。
以前、メーカーがパウチのモデルチェンジを行い、扱いづらく感じたときもしっかり中に入って仲介してくれましたし、何かあったとき話が早いです。
それに、この販売店は病院のストーマ外来の要望に応える形で営業しているので、販売店と医師が連携しているという意味で便モレしやすくなる入院中に装具について相談しやすいのもポイントです。
このように販売店を探すときは、試供品の対応とこまめなフォローを期待できるところを念頭に探してみると良いでしょう。
販売店が近いメリットはある
今の販売店は、車で20分くらいの比較的近い場所にあるので近場のメリットがあります。
- 装具の相談やトラブルがあったとき、直接話した方が情報を得やすい。
- 自宅まで配達してくれるので送料がかからない。
- 入院中は、病院に直接納品してくれる。
- 見積書と給付券を、役所と直接やり取りするので給付申請の手間がいくらか省ける。
特に、装具に慣れてない初心者の頃は、立ち寄りやすい近場だとお店の雰囲気も分かりますし直接話すことで親近感も湧くので問い合わせもしやすくなると思います。
ちなみに、以前の販売店は大阪。
行ったこともありませんでしたし、会社規模やどのような会社だったかも知りません。
結局、電話注文だけのやり取りだけでは情報は一切入ってきませんでした。
2番以降は、地元密着している利便性のメリットです。
給付申請の手続きをおさらい
販売店の変更方法の前に、給付制度でストーマ装具を購入するまでの手順を知っておく必要があるのでおさらいしておきます。
最初に、給付制度を利用するには身体障害者手帳を取得しておかなければなりません。
ストーマ装具の給付申請の手順
①見積書の請求
ストーマ装具の販売業者に見積書を依頼する。
②給付の申請
身体障害者手帳の交付を受けた市区町村の窓口にある日常生活用具給付申請書に、必要事項を記入して下記の必要なものと一緒に申請窓口へ提出する。
③通知書と給付券の交付
約1か月程度で「日常生活用具給付決定通知書」と「日常生活用具給付券」が届きます。
④ 給付券を渡しストーマ装具を依頼
見積りをとった販売業者に、給付券を渡しストーマ装具を依頼する
- 身体障害者手帳(療育手帳・精神障害者保健福祉手帳)
- ①の見積書
- 日常生活用具給付申請書
- マイナンバーカード
- 印鑑
通常、ストーマ用品は現金支給ではなく給付券が支給され、この券と引き換えに購入することになります。
なので、給付券の付与額から装具を購入して消化する仕組みです。
僕が購入している販売店も、納品書に付与額から購入額が引かれた残額の明細が記載されており確認できるようになっています。
定期的に更新手続が必要
ストーマ装具の給付制度は、自動更新ではなく定期的に上記の申請手続きをして更新しなければなりません。
自治体によって違いがあるかもしれませんが、僕の住んでいるところは半年分で51.600円が付与されるので1年に2回更新手続きをしています。
先程、少し触れましたが、今の販売店は見積書・給付券が僕を介さず役所と直接やり取りされるので、その分の手間が省けて利用しやすいです。
申請が受理されたかどうかは、役所から「日常生活用具給付決定通知書」が送られてくるのでそれで確認できます。
販売店を変更する方法
何らかの理由で、装具を購入している販売店を替えたいとき。
販売店が、利用者に代わって市区町村の役所に変更手続きを行うことはできませんが、上記の申請手順の①と④を変更するだけなので簡単に行えます。
申請時に、変更したい販売店で見積書を取り寄せて給付券をその販売店に渡すだけです。
注意点は、更新手続きのタイミングで変更すること。
それと間違って購入しないように、使用しているストーマ用品の製造メーカー名・商品番号・商品名・サイズといった情報は必ず控えておきましょう。
不明点があれば、日常生活用具の給付申請を行った市区町村の福祉課に問い合わせれば教えてくれると思います。
おわりに
今回は、ストーマ装具の販売店の選び方と変更方法をご紹介しましたがいかがでしたか?
ストーマ装具は、携帯電話と同じでどこで購入しても商品は同じです。
もし、便モレの心配がなく、パウチの管理が安定していて、こまめなフォローも必要なければネットで購入するのもアリだと思います。
ネット販売している販売店の中にも、上記の申請手順で給付制度が利用でき購入毎にポイントを付けてくれるところもあるみたいです。
ストーマ装具は、障害者が使い、専門性があり、それなりに高額な商品なだけにしっかり吟味して販売店を選びましょう!