さらなるADL低下と介護負担を増やす拘縮(こうしゅく)とは!?




拘縮と呼ばれる症状で、母の介助に支障がでて困っています。

拘縮の場所は、手のひら、肘、足の3箇所。

肩関節、膝関節が固まっているせいか、手足が伸ばせなくなっています。

それにしても、関節が動かないだけでこれほど介助が困難になるとは・・・

これまでしてきた更衣介助が、別物に思えるくらいです。

拘縮について調べてみると、母はなるべくしてなったものだということが分かってきました。

同時に、自分の無知さが招いた可能性があることを知って愕然としています。

今回は、拘縮の原因や注意点を解説しますので参考にしてみてください。

 

拘縮だと難しい着替えやおむつの介助

数か月前まで、拘縮という言葉すら知りませんでした。

最初、聞きなれない言葉に在宅医に聞き直したくらいです。

拘縮とは、筋肉や皮膚など関節周囲の軟部組織が伸縮性を失って固くなり、関節の動きが悪くなる状態です。

 

現在の母の状態です。

  • 手=手をグッと握ったまま固まっている。手指が伸びない。

 

  • 腕=ひじが曲がり、硬く締まった脇。

 

  • 足=足の付け根が90度くらい曲がっている。膝も内側に入り込むように曲がっている。
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それぞれの関節が屈曲しているため、衣服の着脱に苦労しています。

 

特に、困っているのが排泄ケア

衣服の着脱以上に、難儀していること。

それは、おむつとストーマ装具の交換です。

これまでにも状態が変化する度、尿もれ、便もれに翻弄され続けてきた介助だけに、今回も拘縮の影響を大きく受けてしまいました。

おむつ交換は、右の膝が内側に強く押してしまっているのでパッドを股に通すだけでも大変です。

また、足の付け根が屈折しているせいで、関節にシワができてパウチ交換も困難に。

パウチを、しっかり皮膚に密着させることができない!

と叫びたくもなります。

案の定、装具からの便もれトラブルに悩まされています。

 

拘縮の原因は?

拘縮の原因は、寝たきりやケガなどさまざま。

原因によって、下記の5つの種類に分けられます。

拘縮の種類

1.筋性拘縮

筋肉の衰えや関節が長期間固定されていたことなどによって生じる可動域制限。

怪我や病気などで寝たきり状態になった場合に多くみられます。

2.神経性拘縮

脳卒中など、脳神経系の病気や事故の後遺症などで多くみられる拘縮です。

既往歴に脳神経疾患があれば、神経性拘縮の可能性が考えられます。

3.皮膚性拘縮

熱傷や炎症などでできた傷痕に引きつられて生じる可動域制限。

瘢痕(はんこん)拘縮。皮膚が弾性を失った状態になります。

4.結合組織性拘縮

皮下軟部組織・靭帯や腱などの結合組織が短縮、癒着することで生じる可動域制限。

生活習慣によって発症する場合や、外傷や術後の修復過程でも起こりうる拘縮です。

5.関節性拘縮

滑膜・関節包・靭帯などが炎症、損傷によって癒着することで生じる可動域制限。

骨折や脱臼などの治療過程でも、発症しやすい拘縮です。 

 

拘縮のタイプを判断するには、既往歴のチェックが重要になります。

既往歴とは、これまでにかかった病気のことです。

拘縮のタイプで、対処が変わってくるのでどのタイプか確認しておきましょう。

ちなみに、在宅介護で対応できるのは「筋性拘縮」と「神経性拘縮」の2タイプに限られます。

他の3タイプは、早急に整形外科など医療機関につなげて治療してもらってください。

 

高齢者に多い「筋性拘縮」と「神経性拘縮」の特徴

通常、高齢者に多いのが「筋性拘縮」。

「筋性拘縮」は、主に関節を動かす機会が減ることによって起こります。

高齢者は、加齢による身体機能の衰えから拘縮を助長させてしまいがちです。

関節を動かせないから、さらに関節可動域が狭くなる悪循環に!

特に、“寝たきりの状態”になると、関節周りの筋肉の柔軟性の低下が始まり関節が動かしづらくなります。

 

母は2番目に多い「神経性拘縮」

母は、寝たきり状態なのですが「筋性拘縮」ではないようです。

在宅医から、「神経性拘縮」ではないかと言われています。

「神経性拘縮」が、疑われる理由が2つあります。

1つは、低ナトリウム血症になったときの後遺症の影響。

2つ目は、拘縮箇所がすべて右半身。

13年前、けいれん発作を引き起こして脳卒中に似た後遺症を抱えてしまいました。

その後遺症とは、右腕のマヒ。

後遺症としてマヒが生じるということは、脳の運動機能を司る神経にダメージを負っているということ。

MRIからも、左脳が委縮して血流が悪くなっているのが認められます。

そのためか、拘縮はすべて右半身。

上記にもありますが、「神経性拘縮」の原因は脳卒中など脳神経系の病気・損傷です。

 

リハビリが逆効果になることも

母が、拘縮になって知ったことが2つあります。

1つは、片マヒから拘縮に発展しやすいこと。

過去に、脳卒中など脳神経疾患があれば、将来において拘縮になるリスクが高いそうです。

2つ目は、片マヒの人が健側でがんばりすぎると拘縮を引き起こしやすくなること。

これは、連合反応と呼ばれる現象だそうです。

連合反応とは

運動機能を司る神経にダメージのある人が健側の筋肉を使いすぎてしまうと、マヒ側の筋肉が無意識のうちにつっぱります。

このつっぱりが強くなると、拘縮を引き起こし、うでが伸ばせなくなったり足がつっぱったまま戻せなくなったりする症状です。 

 

僕は、良かれと思って左の手足のリハビリを数年してきました。

手足の上げ下げや手のグッパ、指を折って30まで数えさせたりと・・・

1回5分程度を、1日3セット。

訪問リハビリでも、これまで何人か代わっていますが健側を動かすようなリハビリをしていたと思います。

片マヒから拘縮になりやすいとか、健側を酷使すると拘縮になりやすくなるだとか・・・

寝耳に水です。

今回、拘縮について調べてみてびっくりしています。

これらは「精神拘縮」に限りますが、リハビリが拘縮の原因になり得ることもあるようなので注意した方が良いでしょう。

 

おわりに

今回は、母の現状から拘縮について解説いたしましたがいかがでしたか?

現在、訪問リハビリで身体に負荷がかからないポジショニングを教えてもらい実践中です。

しかし、改善は難しいかと。

母の様子を見ていて、そう思います。

結果的に、拘縮について知識がなかった故にさらなるADL低下と介護負担を招いてしまいました。

まあ、長らく介護をしていても拘縮を知らなかったのですからどうしようもありません。

拘縮は、原因を把握して正しい知識を持って対処することが大切です。

あと、何事にも言えることですが治療よりも予防ですかね。

この記事をきっかけに、拘縮についてチェックしていただければ幸いです。

 

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ABOUT US
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シンイチ
20年間、犬馬車のように結構まじめに働いてきた40代の元リーマン。 長らく会社勤めと在宅介護で消耗しきって、あえなく2年前に介護離職してしまいました。 介護は、それぞれの御家族にそれぞれの事情があります。 現代の社会問題に、このプログを通じて1人でもお役に立てれば嬉しいです。 長年、在宅介護をしている僕だからこそ、あなたに伝えたいメッセージがあります。