CVポートを除去しなければならない主な原因!?CVポート使用歴10年、留置場所を4度替えた経験から解説




母が、要介護になって10年が経過しようとしています。

CVポート歴=要介護歴なので、こちらもちょうど10年目です。

実は、今年3月と6月にCVポートの除去・留置手術をしています。

節目の年に、留置手術を2度も行なわなければいけなくなるとは・・・

いやはや、本当に何が起こるか分からないものですね。

困ったことに、留置手術はこれで5度目になります。

主治医に聞くところによると、使用歴10年、加えて4回も場所を替えている人も珍しいようです。

そういう意味では、CVポートを検討されている方や、すでに留置されている方にとっても、母のこれまでの経過は希少な情報なのかもしれません。

今回は、CVポートについてこれまでの経過をまとめましたので参考にしてみてください。

 

最初に!この記事はCVポート肯定です。

CVポートが留置される場所は、前胸部と上腕が一般的のようです。

母も、右上腕→右前胸部→左前胸部→左上腕の順にその場所を移してきました。

各箇所の使用期間は、おおよそですが左から4年半→2年→3年→2ヶ月になります。

今回は、CVポートのデメリットばかりが目立つ内容となっていますが、CVポートを否定するものではありません。

そもそもCVポートのおかげで、母は在宅での生活が可能になっている大前提があるだけに多少のデメリットは織り込み済みです。

 

CVポート周辺の画像など参考に載せています。

グロテスクな画像ではありませんが、やはりリアルです。

CVポートを検討されている方の中には、気分を害される方もおられるかもしれません。

傷あとなど気にされる方は、この記事を読まないでください。

 

CVポートとは

以前の記事をなぞりますが、CVポートとは中心静脈栄養や抗がん剤の投与を目的に留置される点滴ルートのことを言います。

従来の末梢点滴では、穿刺(せんし)が難しく、針を何度も刺し直さなければ入らない母のような血管の細い人にとって、1回で確実に針を刺すことができるのも利点です。

CVポートのメリット・デメリットについては、こちらの記事にまとめてあります。

良かったらご覧ください。

 

CVポートを除去しなければなければならない主な原因はポート感染

ポート感染が原因で、CVポートを除去しなければならなくなった人は多いはずです。

母も、4回のトラブルのうち3回はポート感染で留置場所を替えています。

 

ポート感染のリスク

ポート感染とは、挿入しているポートから微生物が体内に侵入して感染する感染症です。

症状は、38度以上の高熱が出ます。

対処方法は、感染源のCVポートを除去するよりほかないようです。

感染していると、白血球が増多、CRPの数値が高くなるので、感染しているかどうかは血液検査で判別できます。

ポート感染の厄介なところは、いつ感染したのかまったく分からないこと。

さらに厄介なのが、処置が遅れると敗血症になる可能性があることです。

敗血症とは、血液の感染症で死につながる病です。

 

敗血症とは、菌血症やほかの感染症に対する重篤な全身性の反応に加え、体の重要な器官(臓器)の機能不全が起こる病態です。敗血症性ショックは、敗血症によって生命を脅かす低血圧(ショック)および臓器不全が引き起こされている病態です。 通常、敗血症は特定の細菌に感染することで起こり、病院内で感染する細菌で多くみられます。 免疫系の機能低下、特定の慢性疾患、人工関節や人工心臓弁の使用、特定の心臓弁の異常といった特定の条件下ではそのリスクが高くなります。    MSDマニュアル 家庭版より引用

 

ストーブでやけどをした高齢者が、水膨れが破れて菌が入り3日後に敗血症で亡くなったという話を聞いたことがあります。

80歳台でしたが、杖で歩行もされていたようでお元気な方だったようです。

普段の生活の中であり得るような傷でも、抵抗力の弱っている高齢者は敗血症になってしまうだけに、敗血症のリスクがつきまとうポート感染には注意しなければなりません。

 

3度目はCVポートの破損が原因で感染?

今年、3月のことです。

訪問看護師が穿刺したとき、ポートから膿のようなものが出てきて感染が疑われるケースでしたので病院に搬送されています。

病院での血液検査の結果は黒でした。

早期発見だったのでしょうか?白血球、CRP、共に数値が少し高いだけでしたが、ポート感染には違いないので除去しています。

今から思うと、前日から37.5度の微熱がありました。

さらにその1日前に、点滴が終わったあと血液がルート内に逆流していたので、ポートが破損していた可能性があります。

 

4度目は皮膚欠損(CV ポートの露出)

4度目は6月、つい最近のことです。

左腕に留置していたCVポートから、静脈につながるリードが皮膚から露出してしまいました。

本来、リードは皮下に埋め込まれているものです。

発覚する少し前から、この場所にかさぶたがあることに気付いていたのですが、それが剥がれてリードが出てくるとは思いもしませんでした。

主治医からは、褥瘡(じょくそう)ができやすい皮膚が弱い人になりやすいとのこと。

皮膚が弱いので、内からの圧力に耐え切れずリードが表面に押し出されてしまったのだろうということでした。

確かに、母の腕は細く皮膚は見たからに脆弱です。

普通の人なら、肉さえ盛ればやり過ごせるケースでも母には難しそうでした。

結局、3月に入れたばかりのポートを除去して、左鎖骨下に留置し直しています。

感染リスクがあるので、主治医が早めに見切りをつけた格好です。

 

ポート感染の入院期間

CVポートの留置、それだけなら30~60分くらいで終わる簡単な手術です。

それに手術後、すぐにポートは使用できます。

除去手術も、10分くらいで取り除けるようなので、健康状態に問題なければ日帰りもしくは一泊二日で退院することも可能でしょう。

先日の皮膚欠損によるポートの除去、留置手術でも、単にポートの場所を替えただけなので普通の人ならすぐに退院できたのではないでしょうか。

母は、大事をとって5日入院しましたが、日帰りは無理でも一泊二日で大丈夫だと思います。

しかし、ポート感染が原因だと事情が変わってきます。

下記は、母の過去4度の留置手術の原因と入院期間です。

右上腕: ポート感染      約40日         

右前胸部:ポート感染      約半年間       

左前胸部:ポート感染      19日間(今年3月)  

左上腕: 皮膚欠損       5日間(今年6月)     

 

上2つは、異なる病気があったので入院が長引いてしまいました。

1番目は、ポート感染中に誤嚥性肺炎にかかった為。

2番目は、大腿骨骨折による入院中にポート感染になってしまいました。

3番目だけが、純粋にポート感染だけの入院です。

 

ポートを除去して感染が治まるケースと治まらないときの入院期間の違い

ポートは生体にとって異物であり、細菌は異物の表面に付着する習性があります。

侵入した細菌はポートに付着して感染源になるのもそのためです。

なので、ほとんどの場合はポートを除去すればポート感染は治まります。

母も、3度のポート感染のうち2回はポートを除去して感染が治まりました。

それでも、2~3週間は入院しなければなりません。

なぜ、そんなに入院しなければならないの!?

ご指摘の声が聞こえてきそうですが、くすぶった状態だとまた感染がぶり返す可能性があるので完全に感染が治まったかどうかを見極める必要があるからです。

症状や状況よって異なると思いますが、1週間前後は様子を見なければならないと思います。

それにポート感染の場合、あらかじめ手術日を決めてから入院する訳ではないので、諸々含めて2~3週間って感じです。

 

ポートを除去しても感染が治まらないケース

ポートを除去しても感染が治まらない場合、薬を投与して感染を抑え込むのですが母の場合は2ヶ月程かかっています

2番目の留置場所、右の鎖骨下にCVポートがあったときのことです。

右足大腿骨骨折の入院中のことでしたので、もうすぐ4年経ちます。

このとき、半年の入院を余儀なくされたのは、骨粗しょう症の影響で右足に入れたボルトが固定せず、術後の経過が芳しくなかったからです。

大学病院で大腿骨の手術後、現在のかかりつけ医にリハビリ目的で転院したのですが、ひどい痛みが続き苦しい日々をこのとき過ごしています。

感染は、大腿骨の手術をしていたので術後の感染リスクによるものです。

ポートを除去しても熱が下がらなかったのは、侵入した細菌が血液にのって大腿骨にあるボルトに付着している可能性があるとのことでした。

再手術してボルトを除去できない事情と、母が見るからに衰弱して抵抗力が低下していたことが、2ヶ月も長引かせたのだと思います。

ペースメーカーなど、身体に異物が埋め込まれている人は、細菌が異物に付着する習性が災いして感染が飛び火する恐れがあるということも知っておいてください。

 

同じ場所に再度留置することは可能?

5度目は、2度目と同じ右鎖骨下にCVポートを留置しています。

場所がなくて、仕方なく以前あった場所に戻ってきた感じです。

担当医からも、剥離(はくり)をしなければならなかったりするので、以前あった場所に留置するのはやりづらそうな話をされていました。

今後のことがあるので、この先さらに留置場所を替えなければならなくなった場合、どうすれば良いかも確認しています。

大腿静脈(だいたいじょうみゃく)があるので、足の付け根あたりにもCVポートを留置している人はおられるそうです。

ただ、感染リスクが高い箇所なのでおすすめではないとのことでした。

やはり、左右の上腕、前胸部しかなさそうですね。

まあ、これだけ場所を替えている人も珍しいようなので参考までに。

 

おわりに

現在は、CVポートの穿刺やルート交換は訪問看護師が、点滴が終ったあとルートを外したり針を抜く作業は僕がしています。

僕自身、手洗いや消毒などポート管理には相当気を付けていますが、皮膚にいる常在菌が

侵入する感染経路もあるだけに、なかなか防ぎきれるものではないというのが実感です。

極端な話、ポート感染は宿命だと割り切った方が良いのかもしれません。

素早いフォローができれば、それだけ入院期間も短く済むので、日頃から検温やポート周辺の皮膚の観察を小まめにする方が得策です。

とは言っても、会社勤めをしていた頃は訪問看護師に依存しきっていました。

ほぼ、丸投げです(笑)

CVポートは、在宅復帰できるメリッがある反面デメリットも多いので、在宅医や訪問看護師の支えがあってこそ在宅介護が成立しているとしみじみ感謝しています。

 

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ABOUT US

シンイチ
20年間、犬馬車のように結構まじめに働いてきた40代の元リーマン。 長らく会社勤めと在宅介護で消耗しきって、あえなく2年前に介護離職してしまいました。 介護は、それぞれの御家族にそれぞれの事情があります。 現代の社会問題に、このプログを通じて1人でもお役に立てれば嬉しいです。 長年、在宅介護をしている僕だからこそ、あなたに伝えたいメッセージがあります。