年明け早々に、大腸の内視鏡検査をしてきました。
僕は、訳あって大腸の内視鏡検査を定期的に行っています。
胃の方は一般的になっている内視鏡検査ですが、大腸は身体に異変でもない限り検査をされている人は少ないのではないでしょうか?
今回は、大腸の内視鏡検査に興味があっても「痛い」「つらい」「苦しい」、そんなイメージに踏み出せないでいる人や検査の流れを詳しく知りたい人に、検査を受けてみて感じたことや必要性についてまとめます。
僕が大腸の内視鏡検診をする2つの理由
現在、大腸がんは部位別がん死亡者数で女性1位、男性3位と誰にでも起り得る病気になっています。
特筆すべきことは、
- 大腸がんは、遺伝的要因が関与している
- 大腸がんは、予防できる数少ないがん
だと言うことです。
遺伝すると言うことは、僕も近い将来大腸がんになる可能性が高いということになります。
大腸がんを55歳で患って、辛い闘病生活を強いられている母親を持つ僕としては、予防できるなら絶対回避したいです。
大腸がんは予防できる癌
大腸がんは、進行度合いによってステージ0~4まで分かれています。
ステージ0~2→大腸のみにがんができている状態
ステージ3→ リンパ節
ステージ4→ 肝臓や肺など他の臓器への転移
大腸がんは腫瘍性ポリープから発生することが分かっています。
40歳を超えたあたりから大腸がんの元になるポリープができやすくなり、このポリープの大きさが、がんを見極めるうえで重要になってきます
サイズの基準としては、1cmを超えると、がんの成分をもつ頻度が高くなるので切除が必要です。
もし、ポリープができていても気づかずに放置すると、がん化する可能性が高くってしまいます。
細胞が異常に繁殖してできる突起物
しかし、例えポリープが見つかったとしてもビビることはありません。
良性であれば、大丈夫です。
問題は、ポリープの発見が遅れて成長してしまうことにあります。
また、一度できれば、さらにできやすくなるので注意が必要です。
対策としてはポリープを早期発見し、切除することが大腸がんを予防する有効な方法です。
大腸がんの症状は?
大腸がんは症状が表れにくいため、身体に異常を感じた時には、進行しているケースが多い見極めが難しいがんです。
母も、異常を感じて病院に行ったときには、大腸をすべて切除しなければならないほどがんが進行していました
下痢と便秘を繰り返し→大腸がんの症状なので注意が必要です。
下記の症状のある方も、早めに病院で診てもらってください。
大腸内視鏡検査とは
大腸内視鏡検査とは、肛門から大腸の最深部(盲腸)まで内視鏡を挿入し、空気(二酸化炭素)で大腸のヒダを伸ばしながら、見落としがないように丁寧に大腸粘膜を観察する検査です。
大腸の精密検査には、大腸内視鏡検査と注腸レントゲン検査がありますが、両者の違いは、
- 組織検査ができるかどうか
- その場で治療ができるかどうか
の2点です。
大腸内視鏡検査の流れ
検査当日までの禁止事項
検査の前々日は、繊維の多い野菜や種のある果物は控える必要があります。
これらの食材は、大腸に残りやすい食材だそうです。
前日は、これらに加え乳製品やアルコールも控えてください。
事前診察の際に渡された説明用紙をもとに、夕食の時間などに留意して、決まった時間に腸管洗浄液を内服します。
これは当日、便が出やすいようにするためです。
腸管洗浄液の内服
午後8時頃 マグコロールPを1袋、150mL程度の水に溶かして飲みます。
午後10時頃 ヨーデルSを2錠服用します。
個人差はありますが、僕は就寝までに3回トイレに行きました。
検査当日(検査前)
検査当日は何も食べずに、通院します。
何も食べない代わりに水分を良く摂ってください。
腸管洗浄剤を服用するため、検査予約時間の4時間前に来院します。
専用のお部屋(前処置室)で腸管洗浄剤(腸の中身を洗い流すお薬)を飲みます。
腸管洗浄液2Lを2時間かけて飲み大腸をきれいにします。
味は、スポーツドリンクのような感じで、思った以上に飲みやすいです。
飴も添えてくれていますし僕は、あまり苦にはなりません。
前処置室では同日に検査をする数名の方と一緒に過ごすことになりますが、本、雑誌、PC等を持ち込むこともできます。
男性、女性は別の部屋になるように配慮してありますので安心です。
僕は、いつも院内で腸管洗浄液を飲みますが、人によっては院内と自宅を選択できます。
個人差はありますが、僕は検査までに6回トイレに行きました。
↓ 便が透明になり、大腸の準備ができたら ↓
検査室にご案内され、いよいよ検査開始です!
大腸内視鏡検査開始
一般的に「つらい」「苦しい」「痛い」というイメージをもたれがちな食道・胃内視鏡検査ですが、鎮静剤を注射することで、苦痛を最小限にしてくれます。
この病院でも、血圧や脈拍などを確認した後、鎮静剤を注射して少しぼんやりする状態で検査を行います。
完全に意識を無くすわけではないが、少しボーっとして痛みを感じにくくして、検査をしやすくするために鎮静剤を使用する病院が多いようです。
体質や鎮静剤の量によっては、眠ってしまっている状態になる人もいます。
僕も、完全に眠ってしまうのですが、起きたら終わっていますので痛みや苦痛は一切ありません(笑)
もし、ポリープが見つかった場合は、1cmくらいまでならその場で取ることもあります。
大腸内視鏡検査では、全大腸を詳細に観察してくれます。
大腸内視鏡検査については、苦痛のない方法で丁寧に挿入・観察することで、痛みやお腹の張りを最小限にすることが可能なようです。
従来の検査では、内視鏡挿入時に空気を入れることで腸が膨らみ痛みが生じていたのですが、現在はほとんどの病院で炭酸ガスが使用されています。
炭酸ガスは、腸管から血液に吸収されやすい性質を持つため、膨らんだ腸は速やかにしぼみ、痛みの軽減につながるからです。
検査の所要時間は、挿入に要する時間や処置の有無で異なりますが、15分前後です。
ポリープが見つかった場合はその場で切除することもできます。
ポリープがあった場合の処置については、検査予約時の診察の際に説明があります。
検査終了後
検査終了後は、鎮静剤の効果がなくなるまで、ベッドで休みます。
処置の有無、鎮静剤の効果によって異なりますが、1~2時間程度です。
検査結果の説明
検査の結果を、写真画像を見ながら医師よりご説明があります。
ポリープ摘除を行った場合、悪性化どうかを調べるために病理検査に出すので、組織の検査結果は後日説明してもらえます。
僕の検査結果は、胃の方も逆流性食道炎の心配もなく大腸も特に問題ありませんでした。一安心です。
今回は、血液検査と胃・大腸の内視鏡検査をお願いして、11時に病院に入って16時過ぎに病院を出ました。
検査後の生活について
身体の中の水分が結構抜けているので、まず水分の補充をして、食事は消化に良い軽いものから始めてください。
ポリープを切除した方は、治療痕から出血の可能性があるため、2週間は激しい運動や飲酒を控えてください。
内視鏡検査の費用
僕は、いつも胃と大腸の内視鏡検査を同じ日にしています。
この2つの検査は、絶食や腸管洗浄剤など検査をするまでの工程が同じため、一緒にした方が時間も労力も一度で済むからです。
費用も分けてするより、安いはずです。
僕の場合、両方合わせてだいたい3万円くらいです。
もちろん、健康保険が適用されています。
大腸がんは早期発見が大切!
元々、大腸がん予防のため定期検診できる病院を探していた折り、知人の紹介で知ったのがきっかけでした。
消化器内科なので肺より下になりますが、この病院で十数年来、身体のメンテナンスをしていただいています。
胃と大腸の内視鏡検査・腹部のエコー・血液検査を、年に1~2回通院しているのですが、内視鏡検査に限っては、現地点で悪いところは無いので2~3年に一度のペースで良いみたいです。
後で大事になってからの費用、費やす莫大な時間、そしていくら費やしても元には戻らない母の人生を見ているだけに、これからも大腸の内視鏡検診は怠りません。
僕が診ていただいている医師は、名の知れている大腸がん研究の名医で、内視鏡技術もさながら丁寧で分かりやすく説明してくださるので安心して「かかりつけ医」にしています。
過去に受けた検査で「痛かった」「お腹が張って辛かった」という経験をお持ちで内視鏡検査を敬遠されている方は、ご相談されてもよろしいかと思います。
この病院には、「苦痛の少ない内視鏡検査」「日帰り内視鏡手術」を希望される方も多く来院されているそうです。
開業医で、今回の内視鏡の予約も8ヵ月待ちでした。行くたびに患者さんも増えているようにお見受けしますので、ご迷惑にならないよう病院名は記載いたしませんのでご容赦ください。
もし、情報を知りたい方はメール下さればお知らせさせていただきます。
・血便
・急に便秘がちになった
・下痢を繰り返す
・便が細くなった等の便性状の変化
・排便回数の変化
・腹痛、膨満感
・がん検診で異常を指摘された(便潜血陽性)
・大腸ポリープをとったことがある
・ご家族に大腸ポリープや大腸がんのいる方