高齢の親が、体調を崩しやすいこの夏場。
猛暑を乗り切るために、在宅介護で気を付けたいことをまとめましたので参考にしてみてください。
目次
熱中症対策
母親は、この猛暑でぐったり。
反対に父親は、猛暑でも畑に行ったりして外でウロウロしています。
熱中症になるぞ!と注意しても、相変わらず僕の言うことは意に介さず。
どちらの体調が悪くなっても、首が絞まるのは僕です。
現状維持に努めるしかない在宅介護は、こんな悩ましい一面もあります。
熱中症は老若男女に関わらず起こりうる症状ですが、高齢者や幼い子供さんは重症化しやすいので気をつけてあげて下さい。
熱中症の後遺症については、意外とご存知ない方も多いと思います。
こちらの記事に記載していますのでご覧ください。
「水分補給」のポイント
この時期に限ったことではありませんが、在宅医や訪問看護師からは訪問されるたび、水分をしっかり摂るように言われています。
高齢者は、筋肉の量が減っているため、体内に貯めておける水分の量が少なく、脱水になりやすいからだそうです。
うちの場合は、夏限定ですが1ℓのポカリスエットを、1日5~6回に分けてストロー付きコップに入れて飲ませています。
それとは別に、食事には母の好むお茶や白湯を飲ませているので、1日の摂取量は満たしているのではないでしょうか。
ただ、おむつということもあって、母は尿を気にして積極的に水分補給はしてくれないので、僕が水分補給させている格好です。
毎朝、ポカリの粉末を溶かしながら、「夜までに、これだけは飲んでね」だとか、「次にベッドに戻るまでにコップに入っている分飲みきってね」というふうに目安や小さな目標を設定して、こまめに声をかけて飲ませています。
目的や目標、目安を意識づけさせることは、「ちょっとがんばろう」というような自主性につながるので大切です。
また、のどの渇きを感じる機能が衰えている高齢者には、介護をする側は意識的に水分補給をさせることが重要になります。
特に就寝前や起床時、入浴前や入浴後など汗のかきやすい前後は忘れずに水分補給をしてあげて下さい。
衣類のポイント
夏場だと汗で蒸れたりするので、毎日着替えをさせてあげなくてはなりませんが、着替えの介助は慣れるまでが結構大変です。
慣れても力作業には変わりないので、女性だと苦労されている方も多いと思います。
母は、点滴したまま着替えさることもあるので前開きの下着とパジャマですが、前開きだと着替えの介助がしやすいので便利です。
下着は薄手よりも耐久性
僕は着替えの介助の際、衣類を引っ張ってしまうクセがあって、薄手の生地だとよく破れてしまいます。
それに夏は洗濯頻度も多くすぐにヨレるので、薄手よりは少し生地が厚くて耐久性がありそうなものが良いのではないでしょうか。
具体的には、柔らかく、軽く、少し大きめのゆったりしたものを、僕は選ぶようにしています。
肌に触れる肌着の素材は、木綿やシルクなど自然素材がおすすめです。
ナイロンやポリエステルなどの化学繊維は、乾燥肌や皮膚が弱っている高齢者には不向きなので避けた方が良いでしょう。
また、介護用なら抗菌防臭、消臭するものもあるのでチェックしてみてください。
色や柄もポイント
先日購入したミントブルーのひんやりパッドやブルー系のパジャマは、着ている人にも介護する側にとっても涼しく感じられます。
母は、目が不自由なので関係ないと言えばそうなのですが、訪問看護師の方々には「涼しげでいいですね」と言ってもらえて母はうれしそうです。
介護されている側も、季節感を感じさせるコーディネートは気分も変わってくるので、四季に合わせた色や柄を取り入いれてみると良いでしょう。
肌トラブルのポイント
母は、かゆみをよく訴えます。
とにかく、かゆくて仕方ないようです。
在宅医によると、高齢になると皮脂の水分が減少して水分を保つ力も低下するので、乾燥して肌が薄くもろくなり、かゆみが起きやすくなるのだそうです。
高齢者にとって夏は、汗をかくことが増えるうえに冬と同じく肌も乾燥しやすい季節だと言えます。
確かに、母の皮膚は目に見えて薄くてもろいです。
ひとたび、褥瘡やおむつかぶれになれば、悪化は早いのになかなか治らないのは肌が弱っている証です。
おそらく、同じような肌トラブルの問題を抱えた高齢者の方も多いのではないでしょうか。
現在医師より処方されているかゆみ止めと保湿の薬は、一般的なものですので記載しておきます。
2年前に、おむつかぶれになって、なかなか治らなかったことがありました。
それ以来、起床時に15分程度ですが毎日おしりの洗浄とワセリンを塗って保湿には気を付けています。
おしりの洗浄の方法は、こちらの記事に記載していますのでご覧ください。
おわりに/夏場の介護トラブル回避は予防と早めの処置が大切
例年、母は冬より夏の方が体調いいのですが、今年はこの猛暑でぐったりです。
食欲も、あまりありません。
元々、食の細い母がさらに食べなくなって困っています。
腸閉塞になりやすい持病も、冬に比べて夏の方が腸の動きもいいので、煮込んだ柔らかいものであれば普通食も可能なのですが、お粥しか受け付けない始末です。
在宅医からは、2~3kg減って30kgを切るようであれば、点滴による栄養補給を週1から2回増やしましょうと言われています。
まあ、仕方無いですね。
高齢者は、大事になる前に早めの処置に尽きます。