寝たきりの母が、車いすで過ごせるまでに復活!目的に合った車いすで自立度は上げられる

truthseeker08 / Pixabay




皆さんは、車いすにどのようなイメージを持たれていますか?

僕は、スポーツ選手が使用しているものは別として、あとは皆同じようなものだと思っていました。

というより、今までそんなに意識して見たことがありません。

ところが、母が使っている車いすが実に良くて装備も満載でびっくりしています。

今どきの車いすは、素晴らしいですね。

今回は、母が使用している車いすを紹介いたしますので参考にしてみてください。

 

「日中、車いすで過ごせるようになる」が目標

母は、昨年の1月末の退院時は寝たきりでした。

右足大腿骨骨折の術後の経過が芳しくなく、半年の入院中はほぼ寝たきりでしたので相当弱っていたと思います。

一番恐れていたのは、入院が長引くことによる寝たきり痴呆になること。

「足は諦めるので、痛みだけ何とかして下さい。」

「できるだけ早く、退院させてください。」

と担当医に、お願いしていたものです。

退院前は、立ち上がることは諦めていましたが、なんとか車いすで生活できるようになって欲しいとは思っていました。

 

介助型 マイチルド・コンパクト-3Dの特徴

入院していた病院の理学療法士(リハビリの医師)の勧めで、画像の車いすを介護レンタルしているのですがこの車いすには便利な仕様が11あります。

 

1.リクライニング機能 90~125

車椅子の背もたれの傾斜を調節できるので、楽な姿勢をとることが出来ます。

 

2.ティルト機能 0~30

ティルトとは、座面を傾斜させることができる機能です。座面を傾斜させる最大の効果は、傾斜により荷重がお尻だけでなく背中や腰に分散されるために利用者の姿勢が安定します。

これにより長時間の乗車による疲れや痛みを抑制することが出来ます。

 

3.低反発シートとバックサポート(背もたれ)

体重の圧力を分散し、快適に座ることができるので、長時間座っていても疲れにくいです。

 

4.折りたたみができる

プリウスのトランクに車いすを横に倒せば何とかぎりぎり積めますが、折りたためばかなりコンパクトになるので軽自動車でも積めるのではないでしょうか。

 

5.フットサポートの調整と開閉脱着

フットサポートの位置を、前後調整できます。また角度も変更できます。

母は、右足に負荷が掛けられないので、医師の指示で右だけ取り外しています。

 

6.アームサポートの高さ調節

ひじ格納式です。アームサポートの高さを調節して、使用者の身体状況に合わせることができます。

また座面と同じ高さまで下げることができるので、ベッドに移乗する際便利です。

 

7.ヘッドサポート

頭部を支持します。上下・前後・左右・角度を調整できます。

 

8.背フレーム方法曲げ構造

従来の背もたれの車椅子だと、お尻を奥までいれると背シートが背中を押してしまい、前かがみになってしまいます。

逆に浅く座ればすべり座りになっていたのを、お尻を奥までしっかり入れつつ、体を起こして正面を見ることができる構造です。

 

9.骨盤&体幹サポートフレーム

骨盤からしっかりと支えることで、横に倒れてしまう座位の安定も期待できます。

 

10.背張り調整シート(3次元で姿勢を整える)

母の背中は、骨粗しょう症の影響で、オレンジのラインに弯曲してバランスが非常に悪いです。

背シートの張り具合を調節できて、背中の背もたれに当たる圧迫を和らげることができます。

左右の背パイプに対して肩のラインが平行になることによって、横倒れの防止と正面も見やすくなりました。

片方をゆるめ、片方を張ることで側弯の凸部分だけ後ろに逃がすことができ、より高い圧分散と座位の安定が期待できます。

 

11.3種類のブレーキで安全設計

足踏みブレーキ・ミニタックルブレーキ:後ろからも前からも簡単にブレーキをかけることが可能です。

介助ブレーキ:走行中の減速・停止に便利です。

 

改善して欲しい箇所

1つ注文をつけるとすれば、大きくて重たいので軽量化して欲しいです。

サイズは、全幅530×全長995×全高1085mm。

重量が24.5kg。

持ちにくいこともあって、車など積み下ろしは女性には難しいと思います。

しかし、これだけの機能があれば軽量化は難しいかもしれませんね。

 

我が家は離床するためのツールとして機能

我が家の車いすは、離床するためのツールとして機能しています。

母の場合は、座る時間を少しずつ増やしたい目的がありましたので、何よりも座り心地の良い「イス」としての機能を重視して長時間座れるものを求めました。

退院当初は、すぐに疲れを訴えていた母も、車いすをリクライニングにしたり、ベッドに戻ったりと休憩を取ながら少しずつ座位時間を伸ばしていった感じです。

その甲斐あって、退院してから2ヵ月くらいで休憩をはさみながら日中5~6時間を車いすで過ごせるようになりました。

今思うと、母はまだ離床する力はあったのだと思いますが、この車いすが無かったらあのまま寝たきりになっていたかもしれません。

離床できる力がある人が、離床することの効果は絶大です。

身体を起こせば、目も開きますし、しゃきっとします。

何より、生活のメリハリがつきます。

母は、左手は動くので絞ったタオルを渡せば顔も拭いていますし、入れ歯も手に持たせてあげるとあとは自分で入れています。

食事の介助もスプーンで口元まで運ばなければなりませんが、座っている方が楽で安全です。

 

おわりに

母が使っている車いすについてでしたが、いかがでしたか?

車いすの選択は、利用者の身体状態によっても違ってきますし、外出時の移動手段としてなのか、自宅メインとでは選ぶ車いすも異なるはずです。

目的に合った車いすに出会えれば、利用者の自立度を上げることも可能になるので最初にどのような目的で使うかを明確にしておきましょう。

迷われたら、主治医や介護レンタル業者に相談されることをおすすめします。

はじめての車いすが、母にピッタリ合っていて本当に良かったです。

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ABOUT US
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シンイチ
20年間、犬馬車のように結構まじめに働いてきた40代の元リーマン。 長らく会社勤めと在宅介護で消耗しきって、あえなく2年前に介護離職してしまいました。 介護は、それぞれの御家族にそれぞれの事情があります。 現代の社会問題に、このプログを通じて1人でもお役に立てれば嬉しいです。 長年、在宅介護をしている僕だからこそ、あなたに伝えたいメッセージがあります。