親が、床屋さんや美容室に行けなくなった途端に、散髪する場を失って困っておられる方も多いのではないでしょうか?
在宅介護は、何かと戸惑うことばかりですが親の散髪もその1つです。
今回は、ご家族が散髪をして解決する提案をさせていただきます。
親の散髪問題を抱えている人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
要介護の親の散髪は悩ましい問題です。
親の散髪事情は、足腰が弱くなったり、病気などで外出が難しくなるにつれ散髪する場がなくなってしまいがち。
母も、何度か美容室を替えているのですが、介護度が低く歩行していた頃は大衆の安い美容室に。
足がおぼつかなくなってからは、人の少ない予約制のお店に行っています。
お店の入り口に階段がないか、店内も歩行器で移動できるスペースがあるかなど確認するために週末よく下見に行ったものです。
美容室探しって、なかなか骨の折れる作業なんですよね。
寝たきりになってからは、訪問入浴業者のスタッフにたまたま美容師の方がいらっしゃったので自宅に出張してもらってカットしていただいていました。
これが最終形だと思っていたのですが、この入浴業者の廃業に伴い美容師さんも辞められることに・・・
髪の毛は伸びるのに、切れない現実!
介護度が変わる度、美容室を替えなければならない手間と労力は支える家族からすると大きな負担だと感じずにはいられなかったです。
美容室以外に散髪できる場所は?
「在宅サービスで、散髪ができないのはなぜ?」
「ヘアカットだけでも、介護サービスでフォローしてくれたら助かるのに!」
そう疑問に思った人は、僕のようにその理由を調べた人もいるのではないでしょうか?
そして、散髪は原則として美容室に行くことが法で定められていることを知ることになるのです(-_-;)
なので、訪問看護やデイサービスのスタッフも散髪は禁止行為に当たります。
もちろん、ヘルパーも不可です。
僕は、理容師法についての知識はありませんが、公衆衛生上についてことこまかく定められているようなのでこればかりは仕方ないですね。
病院で訪問理容サービスが可能なところも
床屋さんや美容室以外の散髪する場となると、美容室が出張しているデイサービスを利用するか、訪問理容を利用して自宅に出張してもらうか、一般的にはこの2つです。
少しイレギュラーですが、病院でも訪問理容サービスが利用できるところがあります。
母も、退院前によくヘアカットしてもらっていました。
カットする場所は、病室の出入り口付近にある洗面所で行われます。
個室でなくても、4人部屋などの相部屋でも大丈夫です。
廊下を行き交う人が、母が散髪している光景を見て「うちもお願いします」とよく依頼されていたので需要はかなりありそうでした。
病院に出入りしている業者だと、何人か予定を入れて来られるので出張料金分のお得感があるのでおすすめです。
病院での訪問理容サービスの不可は、看護師さんに問い合わせれば教えてくれると思います。
理容ハサミについて
理容ハサミを購入する前に、僕が若かりし頃、髪の毛がフサフサあった20代にセルフメンテ用に使っていたすきバサミでカットできるか試しています。
しかし、安物のうえに古いためか、髪の毛が引っかかってとにかく切れ味が悪かったです。
良いハサミを買おうと思った、きっかけにはなりましたけどね。
富士山シザー「日本製」のレビュー
口コミをチェックして、ネットでこのハサミを購入しています。
ハサミの他には、おまけの櫛(くし)、メモ書き程度の説明書、お手入用のセーム革とオイルが入っていました。
あと、1年間の保証がついています。
最初は、とにかくよく切れるので注意してください。
ちょっと試しに手に置いて引いただけなのに、少し流血してしまいました( ゚Д゚)
すきバサミの方は、髪の毛が引っ掛かからないか気になっていましたが、サクサク切れて母もストレスがなさそうでとても満足しています。
使用感も、切れ味が軽いので素人でも扱いやすいです。
お値段は、 2本で6.800円。
この質でこのお値段なら、お手軽な価格だと思います。
余談ですが、3年ぶりに購入したサイトを見ると同じものが8.800円に!
何が、あったのでしょうか!?
値上がり幅に、とても驚いています。
それでも次回、同じものを買うつもりです。
訪問理容サービスと比較すると、8.800円でも2~3回で元が取れるからです。
ちなみに、この3年間の使用回数は約15回。
2~3か月に1回カットしていたので、年5回としても自分でカットした方がお得です。
ハサミの切れ味や扱いやすいを考えると、初心者だからこそ少し奮発して良いものを持つ方がメリットが大きいと思います。
すきバサミを使ってセルフカット
画像は、母のヘアカットデビューから3回目のビフォーアフターです。
後頭部の飛び出ている髪の毛は、寝癖です。
寝ている時間が長いので、寝癖が取れないのですが見づらくてすいません。
全体のバランスさえ注意すれば、素人でもなんとなくサマになるかと。
すきバサミは、髪の毛のボリュームが調節できて、ごまかしも利くので素人でも扱いやすいです。
しかし、最初からざくっとすいてしまうと修正できなくなるので注意してください。
切りすき過ぎると毛量が少なくなるだけでなく、全体の長さまで短くなってしまうのでもう少し切ろうかなと思うところで止めておいた方が無難です。
初心者の頃は、一度に全体のカットをするのではなく、部分的に整えるような感覚の方が入りやすいと思います。
準備するもの、カットする場所は?
セルフカットに必要なものは、ハサミ以外に大してありません。
カットする姿勢によっても異なると思いますが、母の場合は車いすなので介護用エプロンとレジ袋くらいでしょうか。
この2つは、髪の毛が衣服に付かないようガードするためのものです。
レジ袋は、エプロンでカバーできない首回りを保護するために使います。
ポイントは、素材がナイロンだということ。
ナイロンだと、髪の毛が引っ付かないのでお手入れも楽にできます。
もし、お手持ちのエプロンがナイロン製でなければ、100均でビニールエプロンやレインコートで代用すると良いでしょう。
カットする場所も、ポイントです。
板間やフローリングだと、掃除機でお掃除が瞬時に終わるので後始末のことを想定してから行うと良いと思います。
ベッドでシャンプーをする方法
散髪は、シャンプーとセットです。
散髪はできても、シャンプーがネックでヘアカットを断念することがないように!
我が家は、訪問入浴の日に合わせて散髪していますが、寝たきりでもご家族がシャンプーすることは可能です。
詳細は、こちらの記事にありますのでご覧ください。
おわりに
今回は、在宅でのセルフカットの方法を紹介させていただきましたがいかがでしたか?
セルフカットの利点は、親を美容院に連れて行く手間、時間、料金が節約できることです。
それにご家族がカットできると、いつでも部分的な調整が可能になります。
これから暑くなりますが、夏場は髪の毛のボリュームが多いと蒸れやすく皮膚の炎症も起こしやすい季節です。
短くすることで防げることもあるので、季節にあわせて髪の毛をスッキリ整えてあげましょう。
メリットが多い、親のセルフカット!
気軽に、部分的に整えるところからはじめてみませんか?